2025年2月2日(日)トラットリアフォンテさんにて
フォンテ畑倶楽部で今回も自然農のお話しを伺いました
今回は雪予報も出ていた雨だったので室内で土作りを教えていただきました
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(土)つち
私たちはつい簡単に口にしますが土とは一体なんなのか?と質問されると答えがすぐには出てきません
実は土には3つの要素が必要だそうです
1.微生物が分解した腐食物質
2.岩盤などの砕けた物質
3.砂
火星には土がないが水はある
月は粘土のパウダー
どちらも有機物の腐食物質がないから土はない
スプーンいっぱいの土の中に100億個もの微生物が存在していて
それぞれの微生物たちはチームで働いているから、この微生物たちを単純に火星や月に持って行っても土にはならない
チーム誰一人欠けてもダメだそうです
納豆菌やビフィズス菌のように単独で取り出せる菌なら運んで増やすこともできるかも知れないけれど土の微生物は地域によっても場所によってもそのチーム編成が全く変るから土作り畑作りは同じようにはできないそうです
土の鮮度によっても住む虫も違うそうです
なんという神秘!
フォンテママ先生は「観察力を高めて自分が主体的にやっていくしかない」とおっしゃっていました
面白い本を教えていただきました
日本中の土を掲載した美しい本です
土がこんなにもカラフルで地域によって色が違うのかと驚きます
◇栗田宏一著:土のコレクション
世界中には大きく分けて12種類の土があるそうです
その中でも黒い土は野菜が育ちやすく世界中の土の0.8%しか存在しないそうです
(オーストラリア・ウクライナ・ジャワ・そして日本)
特に日本にこの黒土が多いので大変素晴らしい風土だそうです
この豊かな黒土を豊富に持っている唯一の国だから本来は農作物がたくさんできてむしろ輸出する側になるくらいなのに、今の日本の自給率の低さはまさに宝の持ち腐れ(悲)
除草剤や農薬をたくさん使った後の土を自然農にしようとするとスギナがたくさん生えてくるそうです
スギナは悪いものを吸収してくれる植物だからでスギナに含まれる(カルシウム・カリウム)を使って自らを酸性させることで土を中和させるそうです(すごいぞスギナ)
これからツクシンボを見たら心でたくさん感謝します♪
化学肥料を使うと土の中の微生物たちが自分たちは何もしなくても窒素・リン酸・カリがある状態だから休んでしまうそうです
そして菌がいなくなる
菌達もイオン物質や電波の信号を送り合っているそうです「ココには俺等は必要ないよ~」って
それで土が痩せていくからさらに化学肥料は必要となる
つまり火星のようになってしまうのです
菌は生き続けたいけれど除草剤をまくともっと強い雑草が生まれ防虫剤をまくともっと強い虫がやってくる
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3月になると夏野菜の種を植えます
夏野菜の生育温度は25度、発芽温度は30~35度だそうです
まだ寒いのにどうやって夏野菜の種を植えるの?と思いましたら今回の土作りは発酵させることで熱を出し、その熱を利用して夏野菜の種を育てるのだそうです
う~んやはりフォンテ先生はすごいのです(うなる)
昼間は日光で温められる土ですが夜になると放射冷却で余計に冷える
だから発酵熱がある土を畑にまくと微生物たちのエサになります
【発酵熱のある土作り】
①鎌倉市役所で無料配布している腐葉土を使います
段ボールの底に新聞紙をたくさん敷きます(乾燥を防ぎ水分を吸うため)
②野菜屑を細かくして混ぜます(果物などの甘いものは発酵が進みやすいから最初は避ける)バナナはOK
③くん炭(籾殻を炭にしたもの)を混ぜる(薪ストーブの灰でもOK)
④米ぬかを混ぜる(ヨーグルトや納豆のカップを洗った水、米のとぎ汁などを入れるとGOOD)
⑤培養土(販売しているプランター用の土)を混ぜる
この日はフォンテ畑のモグラさんが掘った土を使いました
モグラはミミズを追いかけているからモグラの歩いた後はミミズの糞も入って肥沃だそうです
⑥上にさらに腐葉土を載せて水をびしょびしょにかけて新聞紙でフタをして密閉状態にする(ネズミや虫が入らないようしっかりフタ)善玉菌は水が好き・悪玉菌は空気が好き・だから雨が降ってぬれてもOK
⑦すのこなどの上に置いておくと7日目くらいから温度が上がってくるそうです
⑧できた発酵土は畑の上にまきます(夏野菜を植えた苗の廻りにまくと良いそうです)
~畑の土は耕さない~
土の構造を壊さないため
浅いところに住む微生物たち
深いところに住む微生物たち
それぞれの場所を壊さないため
土を耕すと土の中の二酸化炭素が出てきてしまうそうです
畑を耕すのを止めたら世界の20%のCO2問題が解決すると言われているそうです!な・なんと!
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勉強の後のお楽しみ

この日のランチタイムは発酵漬物三昧
ヨーグルトにつけた大根や(ヨーグルト感無し)フォンテ畑でとれた自然農の季節の野菜のいろんな種類の漬物を美味しくいただきました
削りたての鰹節にフォンテさん手作りの味噌を入れた簡単だけど贅沢味噌汁
そしてササニシキの母の母品種改良をしていない大変貴重な(かめのお・あさひ)という玄米をいただきました
こんなに贅沢なランチがあるでしょうか
こんなにも豊富な知識は長年にわたる観察力によるものであります
それを私たちにこうして丁寧に教えてくださる
フォンテ畑倶楽部の時間はとても楽しくあっという間に過ぎていくのでした
今回も大変贅沢な時間をありがとうございました
帰り道梅が美しく咲いていました
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