自給率が少しUPしたそうです。
農林水産省によると、2007年度の食料自給率が1%上昇して、39%から40%になったそうです。
自給率の上昇の理由として、①小麦の国内生産量が過去最高となった。②米の消費量が増えた。 ③砂糖の原料となる甜菜やサトウキビの生産量が増加した。などがあげられています。
米の消費量がUPしたのはいいことだと思いましたが、その現実の裏には小麦の高騰という理由があります。
砂糖の原料となる甜菜やサトウキビの生産量がUPしたのも、一見いいことのようですが、砂糖の価格が高騰しているので、先物取引の対象になっているせいではないかと思います。
自給率UPの理由を見ると、その内容は喜んでばかりはいられないように感じます。
食料自給率はその国の食料の消費が、どのくらい自分の国でまかなえるか・・・をあらわす数値です。
自給率の計算方法はいくつかあります。
①重さで計算する「重量ベース自給率」
これは、食品の国内生産量の重さと、 輸入量を含め国内で消費される食品の重さの割合で計算されます。
②生産額で計算する「生産額ベース自給率」
食品の価格を用いて計算した自給率の値です。
③カロリーで計算する「カロリーベース自給率」
食料の重さは、それぞれ異なるので、その食料に含まれるカロリーを用いて計算した自給率の値です。
カロリーベース自給率の場合は、牛乳・肉類・卵などの畜産物には、それぞれの飼料(えさ)の自給率も計算
に含まれます。
食品によって、重さもカロリーも代わるので、上の3つの方法で算出される自給率はすべて異なります。実際のところは一体どのくらい自給率があるのか・・・不安なところです。
とうもろこしなどは、自給率0%とカウントされていますが、実際は国内産でもとうもろこしは作られています。輸入量があまりに多いことと、畜産の飼料に使われる場合があるので、自給率が0になってしまうのだと思われます。
また、自給率の計算は、生産量と消費量で計算するため、日本では捨てている食品がとても多いので、その分自給率も低くなっているのだと思います。消費量の数値には廃棄されている食品も含まれているのです。
安い食材を輸入してたくさんの食べ残しを捨てている・・・このおかしな現状を見直していけば、現実はもう少し自給率もUPするのではないか・・・と思うのです。
数値だけで一喜一憂するのではなく、自給率のUPのためにも、地産地消をもっともっと進めていかなくてはなりません。
旬を見直して、今の季節に取れるものを食べる・・・昔ながらの日本に戻ればいいなぁと思います。
政治家の皆さんに、是非お願いしたいです。数値だけで机上の空論をするのではなく、農家や酪農家の皆さんの現実の苦労を知ってください・・・と心から思います。
自給率をあげるには、農家さんや酪農家さんにがんばってもらうしかないのですから。
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