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2014年1月28日 (火)

ムソーさんの取り組み

ムソーさんのメープルシロップからセシウム137が3.9ベクレル/kg検出されたツイッターが拡散されており、ムソーさんのイメージが悪くなってしまったらどうしよう…と不安になっています。

ムソーさんのことをお話します。

ムソーさんは放射線検査にいち早く取り組み、自社基準をどこよりも早く10から5へ、そして3ベクレル/kgにしたメーカーさんです。

会社全体の基準が3ベクレルは、かなり厳しい基準です。

自然食品店業界でも断トツだと思います。
(個々の企業では1ベクレルを基準にしているところもありますが、多くのメーカーを扱う卸業者で3ベクレルは厳しい基準です。)

ムソーさんがすごい!と思った一つの出来事があります。2011年の事故後のことです。

10ベクレル/kg検出限界値で検査をしている商品に、8ベクレル/kgの検出があったことがありました。
その商品の流通をいち早く止めたのはムソーさんでした。

10ベクレルを基準にしている卸業者さんでは流通されていましたので、ムソーさんに教えていただかなかったら当店も何も知らず販売を続けていたと思います。

当時はどのメーカーさんも放射性物質に対しての対応が不慣れで、低い数値で検査するのがなかなか大変でした。

「同じ検査機械で時間をかければ3ベクレルまで検査できるようになりましたよ!だからムソーは自社基準を3ベクレルにしました!」
ムソーの営業の方が嬉しそうに報告してくださったことを今も覚えています。

消費者の方の不安はどんどん大きくなっている時期でしたので、ムソーさんの対応は私たち小売店にとってとてもありがたいものでした。
ムソーさんの商品なら安心して販売できる…そう思いました。
お客様にもそういうお話を伝えてきました。


(創健社さんも自社基準は10ベクレルでしたが、個々の商品をどんどん低い数値で検査してくださるようになりました。
今はムソーさんに負けず劣らすの数値で検査してくださり頼もしいメーカーさんです。)


今回のメープルシロップも、カナダの商品なので、検査の対象商品ではありません。
しかも、5ベクレル検出限界値の卸業者さんでは問題なく流通してしまう数値(3.9ベクレル)です。
それをすぐに各店舗に連絡し、流通をとめ、回収してくださいました。

セシウム134の半減期が2年と少しなので、もう半減期に入ってしまいました。
そのため、これまではセシウム137のみの検出の場合は福島由来でない…とすぐ断言できたのですが、今ははっきりしません。

放射性物質については、1993年に条例ができるまではフランスなどのヨーロッパの国々が一斗缶に入れた放射性廃棄物を海にタンクのまま捨てていたのです。それが漏れ出ているとも言われておりますし、現在も放射性廃棄物を直接海へ排出している現実もあります。

ロシアの廃棄物処理場からの汚染は深刻ですし、アメリカでもつい最近もワシントン州の核施設で汚染水による被害が報告されています。

日本の北関東だけでなく、全ての食品に検査をする時期が来ていると思います。

九州のものなら安心…という気持ちにもなれず、当店は宮崎の玄米も検査に出しています。


話が色々それてしまいましたが、ムソーさんは原材料が九州など検査対象外の産地でも、製造している工場が北関東以北の製品は検査する…というように厳しい基準を設けています。

ムソーさんのメープルシロップにセシウム137が検出されたことだけが独り歩きして、ムソーさんの商品に対して不安を抱くことの無いよう、どうかムソーさんのことを応援してください。

こういうメーカーさんを大切にしなくては、安全な食をつないでいくことはできません。

どうかよろしくお願い申し上げます。

横井ひろみ

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