鎌倉・食を学ぶ会 in 建長寺 けんちん汁について
2024年2月20日火曜日
大本山建長寺にて定期的に行われている公開講座【鎌倉・食を学ぶ会 in 建長寺】の第4回目に参加しました
鎌倉野菜の建長寺汁を食べよう
けんちん汁発祥が建長寺であることは有名ですが、それ以外の事は何も知りませんでしたので大変興味深い楽しい内容でした
建長寺の三ツ井和尚様に建長寺についてけんちん汁についてお話しいただきました
◇建長寺の初代住職は中国から来られた蘭渓道隆(開山さま)は禅僧であり、建長寺は国がおこした初めての禅寺だそうです
◇建長寺は禅だけを学ぶ寺として北条時頼が作った
◇それまでは中国に行って学んでいた禅が日本で学べるとのことで全国から建長寺に修行僧が集まりけんちん汁を食べた
◇けんちん汁のおもな原材料
精進だし(昆布 干し椎茸)
大根 人参 蓮根 ゴボウ 里芋 こんにゃく 干し椎茸 木綿豆腐 大根の葉 胡麻油 醤油 潮 みりん 酒
◇当時は残り野菜を皮ごと(捨てるところ無く)使って作られた
◇油で最初に具を炒める料理法は中国伝来(それまで日本には油で炒めるという調理法はなかったと言われている)
◇豆腐が入っている由来は、うっかり修行僧が落としてしまった豆腐を蘭渓道隆(開山さま)が洗って汁の中に入れて食べたとのいわれがある
◇豆腐は精進料理のなかのタンパク源であった
◇2019年2020年には建長寺のけんちょうまつりで直径4.5Mの鍋で5000食のけんちん汁を振る舞ったそうです
◇農林水産省のHPに神奈川県の郷土料理としてけんちん汁が登録されているそうです
写真のお箸の置き方は少し見慣れない置き方です
☆この写真は私が間違えてしまいましたが、本来の修行僧の箸の置き方はこの写真と逆になります
修行僧の方は箸先で卓を汚さないよう箸先を外にはみだしています
興味深いお話しの後は
建長寺さんのけんちん汁を実際に食べることもできました
(とっても美味しく感動してしまいました)
食べる前に【食事五観文】という食前にお唱えするお経を教えていただき唱えてからいただきました
食べた後は器にお茶を入れてたくあんで器を洗う洗鉢(せんぱつ)という修行僧の方の作法も学びました
残り野菜を使い、落としてしまった豆腐を洗って汁に入れ、器を最後まで綺麗にする
まさに食品ロスをなくす食文化です
けんちん汁の後は
この会の主催のお一人である鎌倉歴食文化研究会の山田雅子さまの興味深いお話しも聞くことが出来ました
今回は托鉢(たくはつ)についてのお話しでした
修行のため各地を巡りながら修行される僧侶の方を雲水(うんすい)さまと呼ぶそうです
鉢を持って家の前に立ってお経を唱え食事などを分けていただくことを托鉢(たくはつ)というそうです
雲水さまが回る家を日供場(にっくば)とよび、日供場になりたい人は誰でも立候補ができるそうです
建長寺が行う托鉢の一つに珍しい大根鉢(だいこんはつ)があるそうです
これは建長寺ならではのもので、たくあんの原料となる大根を三浦の大根生産者さんのところから大根を提供いただき干した物を建長寺へ運ぶという大根鉢
その大根で一年分のたくあんを漬けるそうです
【鎌倉・食を学ぶ会 in 建長寺】の公開講座は予約もいらず誰でも参加でき、毎回テーマを変えて鎌倉の食の文化について大変興味深いお話を聞くことが出来ます
詳しくはホームページに
https://www.kenchoji.com/
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